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小林よしのり
2024.12.28 06:41日々の出来事

奇跡を起こすためにはどう描けばいいのか?

いよいよ28日、よしりん企画の仕事納めだ。
明日から一週間休みだが、ポカQが無駄づかいしすぎて
借金作らないように祈るばかりだ。

わしは正月も何もありゃしない。
『愛子天皇論3』で政界を変える意欲に憑りつかれている
ので、描き下ろしの仕事一辺倒だ。

妻が予約していた旅行の予定をキャンセルさせたので、
「私にはなーーーんもない」とぶー垂れてばっかりで
煩くてしょうがない。
せめて都内の超一流レストランで食わせて誤魔化すかと
思っても、休業か、予約でいっぱいで、行くところなんか
ない。
「私にはなーんもない。なーんもない」というぶー垂れを
聞きながら、仕事に集中するだけの正月だ。

その恨みは全て政治家に向ける。
政治家が男尊女卑のウルトラ馬鹿じゃなければ、妻の呪い
の言葉に悩まされることもなかったろうに。
Y染色体まで妄信しているカルト政治家どものせいで、わしは
正月を祝うことすらできない。苦行の正月だ。

何があろうと、わしは「本の力」を信じるだけだが、
なにしろ本屋が潰れすぎて、紙不足と運送費高騰で、本も
雑誌もさっぱり売れない時代だ。
「本の力」なんてもうないのかもしれないが、それでも
自分のできることは本で極限馬鹿の政治家どもと戦う以外、
なにもない。

どんな状況でも、自分の力を信じるためには、工夫しかない。
どんな描き方をすれば、万人に読んでもらえるのか?
特に政治家に届く描き方は、どうすればいいのか?
漫然と描いてたって、宇宙最大の馬鹿政治家どもに届く
わけがない。
工夫だ!工夫だ!工夫だ!
描き方を考えるしか他に方法はないではないか!
人のせいではなく、自分のせいなんだ!
自分を追い込んで描くしかない。まだ孤独が足りんのだ。
奇跡はない。自分の能力を信じて描き続けるしかない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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